7月26日に開催された「平成26年度 山元町復興見学会」に参加してきました。
この見学会は、復興の現場を町民だけでなく、一般の方にも開放する会で、
普段は関係者以外入れない工事現場等を視察する事ができました。
山元町の未来をチョットだけ覗いてきましたよ。(^o^)/
■山元未来橋
常磐道の山元IC~新地IC間の10kmの工事現場です。
平成26年内に開通が予定されており、今まで述べ2万4千時間(約3000人工)の工数がかけられているそうです。
尚、浪江ICまではH26年中、常磐富岡ICはH27年5月頃開通予定との事でした。
アスファルトを敷く前の高速道路。
この後アスファルトを2層に分けて敷かれるそうです。
上層は水捌けが良く、騒音を吸収しやすい特殊加工のアスファルトとの事でした。
6号線をまたぐ高架橋は地元の児童から橋梁名を募集し「山元未来橋」に決まったそうです。まさに、未来につながる希望の道ですね。
■海岸防災林
出来たばかりの海岸防災林。
東日本大震災の大津波により、仙台の海岸沿いでは210ヘクタールの防災林が消失したそうです。10年かけて200ヘクタールの防災林を再生する事業が進められていました。
これまでは素の地べたに直接植えていたそうですが、この辺の土地は地下の水源まで近くあまり根を張れないことから、今回は2~3mの土盛りをしてから植えているとの事。
そうすることで、津波に対して根返りしにくい防災林が再生されるそうです。
植えられているのは害虫等に強く品種改良した抵抗性クロマツ。
ヘクタールあたり1.4m間隔で約5千本植えられていますが、通常、植えたそばから枯れていくとの事で、10年後にはヘクタールあたり8百本まで減り、ちょうどよい間隔になるそうです。今年は4ヘクタールが完成したとの事。
防潮堤整備し土盛りした後でしか作業ができないため、どうしても進捗は遅くなるとの事でした。
苗木の保護用に、被災したクロマツを砕いて敷き詰められていました。
三角形の風よけと共に、風による土の流出を防いでいます。
植えられたクロマツは10年後に大人の背丈ほどになり、元の姿に戻るのは100年後になるとの事でした。早く育つといいですね。
人が手を入れ100年かけて防災林を育てていく。
自然災害はそれを一瞬にして破壊していきますが、それでも知恵と工夫でより強いものを再生していく。
そうして想いを繋いでいくのだと思いました。
■新しい故郷
新山下駅の工事現場と新山下地区の宅地造成地区。
新山下駅は高架駅との事。
新たな町の顔で玄関、集いの場所。
たくさんのドラマが交差するのでしょうね。
こんな太い円柱の柱(1.6mx2)が20m間隔で建てられるそうです。
因みに、新坂元駅も高架駅との事。
津波時の避難場所としても活用されるようです。
新山下地区のイメージ図※。
敷地面積はKOBOスタ28個分。
350世帯の住居の他、学校や公民館等の公共施設が集約されるとの事。
役場まで直結する高架橋も建設中との事でした(図の左下の道路)。
もうすでに何軒か建っておりました。
新しい故郷はただいま創造中です。
笑顔、涙、怒り、悲しみ、喜び…..
たくさんの想いを染み込ませながら、故郷もゆっくり育っていきます。
暖かい光に包まれることを夢見て。
※出典参考:山元町新市街地復興まちづくり通信
新山下地区の復興状況を確認できます。
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